日本原子力学会核データ部会、日本原子力研究開発機構のJENDL委員会などと緊密に連絡し活動を行っています。

 

活動内容

 

ワークショップ 「核分裂核データ評価手法の高度化」ご案内

開催予定日程・場所
日時:2023年12月12日 13:00 - 15:15
場所:オンライン Zoom ミーティング https://zoom.us/j/99200632507?pwd=SURsNTlwMDBtYUR1SkVOVWgvUjdOQT09
ミーティング ID: 992 0063 2507
パスコード: d8e9r9
 

開催趣旨

核分裂収率は、核分裂反応に伴い生成される核分裂生成物の収率で放射性廃棄物の組成はもとより、遅発中性子数などを決める重要な物理量である。また、即発中性子の数や中性子やガンマ線のエネルギースペクトルなど核分裂に付随する核データは、核分裂を通じて相互に相関している。

JENDL-5.0で更新された核分裂収率データでは、新たな実験データの評価及び従来用いられてきた現象論的モデルを物理理論に基づいたデータへの置き換えなどの工夫を取り入れた新たな評価手法が採用された。しかし、次世代の高速炉や核変換技術への応用などを見据えると、さらに幅広い核種について高エネルギーまでの核分裂データが求められている。これに対し、評価に利用可能な実験データは、データの種類・核種・入射中性子エネルギー範囲において限定的である現状がある。このため、現象論的手法と核分裂理論を組み合わせた「核分裂片ジェネレータ」とよばれる核分裂初期の分布を生成するモデルの開発、脱励起及び崩壊過程を一貫して計算できるフレームワークの開発、既存の現象論的モデルの改良などが求められている。

本会議では、日本での各種取り組みを紹介するとともに将来の核分裂収率評価ファイルに期待されることを議論し、日本版「核分裂ジェネレータ」や計算フレームワークの構築やこれを端とする核分裂データの統一的な評価方法について議論を行い、次世代JENDLの新たな核分裂データ評価方法の戦略を立てる第1回目の会合とする。

 

座長:岩本 修(日本原子力研究開発機構)

(1) 主旨説明
                西尾 勝久(シグマ調査専門委員会主査・日本原子力研究開発機構)13:00-13:15

(2) 核分裂データの高度化に向けた核分裂イベントジェネレータ・データベース開発の必要性
                奥村 森(国際原子力機関) 13:15-13:45

(3)  包括的核分裂計算コードの開発について
                千葉 敏(東京工業大学) 13:45-14:15

(4)  統計崩壊コードCCONEを用いた核分裂収率計算の実装と遅発中性子割合の予測
                湊 太志(九州大学) 14:15-14:45

(5) 全体議論、次期核分裂収率評価ファイルに期待されること  14:45-15:15

世話人
千葉敏(東工大)
石塚知香子(東工大)
奥村森(IAEA)

 

ミューオン核データ研究会 ご案内

「シグマ」調査専門委員会と理化学研究所仁科センター核変換データ研究開発室では、ミューオンやニュートリノで誘起される核反応の核データに関する会議を下記の通り開催します。

開催日程・場所
日時: 2023年12月14日 13:00 - 17:10
場所: 理化学研究所仁科センター RIBF棟2F 大会議室 (201)   + オンライン (Zoom) のハイブリット形式
URL: https://indico2.riken.jp/e/muon2023

開催趣旨
地上で観測される宇宙線は主に中性子とミューオン、そしてニュートリノです。中性子の原子核反応はこれまでJENDLに代表される核データとしての整備が進んで
きた一方で、ミューオンと原子核の核反応であるミューオン捕獲反応に関しては核データの基礎となる系統的な実験はこれまでほとんどなされていません。近年、
低速ミューオン研究施設においてミューオンを用いて基礎研究から応用に至る様々な分野での研究が展開されており、核反応データ整備はそれらの研究の基礎と
なります。また、世界最大のニュートリノ検出器スーパーカミオカンデでは、ニュートリノの観測だけでなく中性子やミューオンも背景事象として測定することが
でき、その中で核反応の理解も重要になってきています。

これら弱い相互作用による核反応の核データ整備に向けて、これまでの関連する研究成果と将来展望を議論するワークショップを開催します。

Zoomの接続情報は、会議前に参加者に送りますので、参加を希望される方はIndicoから参加登録をお願いします。参加登録の締め切りは12月7日です。

講演者(予定)
安部 晋一郎(JAEA)
川瀬 頌一郎(九州大学)
中島 康博(東京大学)
新倉 潤(理化学研究所)
湊 太志(九州大学)
山口 雄司(JAEA)

主催
日本原子力学会 シグマ調査専門委員会
理化学研究所 仁科センター 核変換データ研究開発室

世話人
新倉潤(代表・理化学研究所)
渡辺幸信 (九州大学)

問い合わせ先
理化学研究所 新倉潤
niikura@ribf.riken.jp

 

 

"将来の核データ" ワークショップ「原子炉と規制」ご案内


2023年12月21日(木)13:25~15:30:オンラインZOOM

今後、核データは様々な分野で需要が広がり、反応の種類やエネルギー等において幅広い要求が生まれると考えられる。「シグマ」調査専門委員会は、原子力エネルギー
はもとより、産業や医療、基礎科学に至るまで、分野横断的に核データの需要を調査し、重要な核データを整理して公開することにした。整備すべきデータを明確にする
ことで、実験データの取得、理論の構築、解析手法の開発を活性化させ、様々なユーザーの需要に答える活動の指針を与えることを目標とする。この活動の一環として、
多くの分野で「将来の核データ」ワークショップを開催し、コミュニティーでの開かれた議論のもと、優先核データを決定する。これら総合的な核データ活動の結実として、次世代JENDLの公開を目指す。

今回は、原子炉規制と核データライブラリに関するワークショップを開催する。国内の原子炉規制評価において、JENDLが標準化されれば、国内の核データ高度化のモチベーションが上がり、優れた核データの生産につながると期待される。このため、規制・新型炉・JENDLの取り組みについて講師の先生にご講演をいただき、JENDL標準化のための取り組みについて議論する。

~プログラム~

座長:山本 弘明(三菱重工)
(1) 主旨説明  西尾 勝久(シグマ調査専門委員会主査・日本原子力研究開発機構)13:25 - 13:30
(2)「規制における核データの取扱」藤田 達也(日本原子力研究開発機構) 13:30 - 14:00
(3)「新型炉開発、アイソトープ製造、原子力宇宙応用からの核データニーズ」高木 直行(東京都市大学) 14:00 - 14:30
(4)「これまでのJENDL開発の取り組み」岩本 修(日本原子力研究開発機構) 14:30 - 15:00

座長:須山 賢也(日本原子力研究開発機構)
(5)全体議論  15:00 - 15:30

参加方法
参加を希望される原子力学会員および関係者は、以下から氏名と電子メールをご登録
下さい。ZOOM接続先が、登録メールに送られてきます。
https://us06web.zoom.us/meeting/register/tZMpdeCtpjwrG9D-fAiff3efU9inc6khdTb8

参加登録締切 2023年12月15日 (金)

問い合わせ先 
シグマ調査専門委員会主査 西尾勝久
nishio.katsuhisa@jaea.go.jp